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この7月、韮山反射炉が世界遺産登録されました。近くに住んでいながら韮山反射炉がどのようなところかほとんど知らなかったのですが、当時幕府の韮山代官である江川英龍が、欧米列強に対抗しうる大砲の製造を目指して建設した製造所であることを知り、江川英龍について調べてみました。

 

その中で印象に残ったのが、「座学より実戦」。英龍は、吉田松陰が松下村塾で教壇に立つより10年以上前から韮山塾を開き、西洋砲術を教えていました。全国諸藩から約280人が入塾し、英龍の指導を受けていたそうです。

英龍は、座学と実戦の違いを重視し、実戦訓練を何より大切にしました。猟へ出て、猪や鹿を敵と想定して布陣を敷き、鉄砲で撃つ。「日頃十分な力を持っていても、いざという時には五分の力しか出すことが出来ない。もし八分の力を出すことが出来れば天下に敵なし」と言っていたそうです。生死がかかる戦場で、ゆっくり弾を込めてゆっくり考え止まった的を撃つなんてことはありません。敵が突然目の前に現れれば、自分が思っているように動くことが出来ない。英龍は極めて理論的に実戦を想定し、最も適した訓練として猟を選んだそうです。

 

経営者も同じですね。意外に多いのが、経営学を勉強し、MBAやら診断士やら資格をとったといっては、現場に出ず、ろくに実戦を経験することをせずに理論だけで経営を行おうとする二代目経営者。経営は座学の理論だけでは通用しません。日々現場で起きている脅威やチャンスに応じてスピーディーに行動していく力は、現場の実戦でしか養えません。現場で苦労して苦労して従業員さんの気持ちが分かる経営者が経営する会社はやはり強いですね。・・・ちょっと強引に結び付けすぎました(笑)。