第17話 家電業界の勢力図の変化 いかに消費者目線で経営するのか
昨年、我が家では『ダイソン』の掃除機を購入しました。 値段が国産品に比べて高いので迷いましたが、買ってみて大満足! ものすごい吸引力で、しかもコードレス。掃除のストレスが激減しました{/face_warai/}
今では掃除機の売れ筋ベスト10のうち4機種が海外製です。 そのうち1位の韓国ブカンセムズ社の『レイコップ』。これは布団専用クリーナーでダニをたたき出して布団をきれいにするすぐれものだとか。
ダイソン社は最近、トイレなどに設置するハンドドライヤーにも参入。新製品を出しましたね。 こちらも凄いパワフルで、およそ14秒で完全に手が乾くのだそうです。 それを可能にしているのが小さくて強力なモーター。小さくすることによりフィルターも内蔵でき、きれいな空気で乾燥できるようです。 このモーター、開発に46億円投じているとか。
ダイソン社の成功の鍵は、昨日のシンプル化、高いデザイン性とともに、トップエンジニアである社長のダイソン氏がgoサインを出し、消費者のニーズに合った製品開発、販売にスピーディーに動くことかと思います。 かつてのソニーやアップルと似ていますね。
さて、外資系家電メーカーの勢いがこのように増しているのにはもっと大きなポイントがあります。 それは、消費者目線で「こんなものがあったら便利だな」という声を製品化しているというとことです。 ダイソンの羽のない扇風機は、「子供が羽でけがをするのを防ぎたい」、レイコップの布団クリーナーは、「家族をハウスダストから守りたいが共働きで布団を干す時間がない」といった主婦の声を吸い上げ、開発に生かされているのです。(市場:Field)と(顧客:Target)がマッチしていますね。
必要以上に薄いパネルや小さい部品の開発に目が向き、消費者の目線を忘れてしまっていないかどうか、日本企業も再確認すべきではないでしょうか。