寺島会計事務所|三島市、沼津市、裾野市、長泉町、清水町、御殿場市、横浜・東京地区での公認会計士・税理士業務や経営戦略策定支援をいたします。

寺島会計事務所の電話番号

町のお肉屋さんから年商約130億円の食肉卸へと成長したプレコフーズさんの経営に感銘を受けました。「大手顧客と組むよりも、小口のお客様を相手に心をこめた商いを」という精神で、顧客の約95%が個人店。ささみ3本480円でもお届けするそうです。肉の切り方や厚さ、焼き鳥の串打ち、さらに、要望があれば顧客店のメニュー開発まで一緒にやることもあるとか。このようにどんな細かな要望でも対応する御用聞き営業は、配送スタッフが商品お届け時にコミュニケーションをとり、お客様をサポートしているとのこと。彼らを「配送マン」ではなく、「ルートセールスマン」と呼んでいるそうです。

 

「商いは飽きない」の教えのもと、どんな小さな顧客でも飽きないで地道に取引・信用を積み重ねることで大きく成長した同社は、顧客を増やすことにより意識的に上昇させてきた配送効率の良さが大きな強みとなっています。他社にまねできない「強み」を意識的に作っていく姿勢は現代企業に必須要素だと思いました。

今では少し落ち着いてきた中国人観光客の「爆買い」。炊飯器や紙おむつなどが有名ですが、皆様もご存じの「龍角散」も、もの凄い勢いで買われているようです。

長く続く中国の大気汚染からのどを守るのに大人気だそうです。

龍角散は江戸時代に秋田藩主のぜんそくを治すために創られたのが発祥で、事業としては明治4年創業、現在では8代目だそうです。

 

ところで、風邪がはやり始めたこの季節、小さなお子様がなかなか薬を飲み込めない時に「服薬ゼリー」というものを使ったことはありませんか?

この「服薬ゼリー」、元々は介護施設で薬をご飯に混ぜたり、錠剤を看護師さんがペンチで砕いたりして、薬を飲むのにとても苦労しているお年寄りを見て、何とか助けになりたいと㈱龍角散が開発したものなのです。

販売も好調で、結果的に当時倒産の危機に瀕していた㈱龍角散の危機を救ったそうです。

 

困っている人を助け、業績も回復させた「服薬ゼリー」、この冬も多くの人の役に立ってくれることでしょう。

前回は「体験型店舗」の記事を書きましたが、更にその発展形である「体験型まちづくり」のひとつの完成形である二子玉川園。

東急電鉄グループが大規模再開発した「二子玉川ライズ」、とても快適な街に変貌しています。

商業施設のみ散策しても、本屋と家電が融合した蔦屋家電、新しいタイプのスペイン風デリカテッセン・・・、などなど様々な非日常店舗がたくさん体験できます。住人ともなれば、朝のそよ風に吹かれて多摩川沿いをサイクリング、午後はカフェでくつろぎ、モールでショッピング、さらに、あの楽天さんも入ったという大きなオフィスビルで仕事が出来れば、「職住近接」。

 

渋谷、田園調布、たまプラーザなど人気の街を開発してきた東急グループの開発力を感じます。そして、「渋谷の地主」と言われる同社がいま開発している渋谷。ITの街へと変貌していくようですが、その完成も少し楽しみです。

文房具好きの聖地として知られる銀座の伊東屋さん。明治37年創業の老舗です。昨年6月に約2年半越しの改装を経て12階建て新装オープンしました。

 

PCの普及でモノを書くことが少なくなっている時代ではあるものの、約4,800億円の文房具市場は全く縮小していません。しかしながら、アマゾンやアスクルなどの台頭でリアル文房具店舗は厳しい環境を強いられています。

そんな逆境の中、伊東屋さんのとった策は「商品との偶然の出会いを演出し、体験ができる店舗に」。商品点数を15万点から4万点に大幅に減らし、本当にいいものを厳選して展示。展示しているペン約700種全てが試し書きOK。また、便せんや封筒、カードなどは、購入後すぐに書いて出せるよう、執筆エリアと郵便ポストを店内に設置。などなど、これまでの文房具店とは違った体験型の空間になっているようです。

 

単なる商品の置き場ではなく、その場所にいかないと体験できない空間を店に求め始めている消費者への対応が迫られている時代なんだということを再認識させられます。

プロゴルファーはボールを打つ前にいつも決まった同じ動作をします。ボールの3歩後ろで2回素振りをし、左足から進んで構えて、打つ、といったように。

選手によっては試合会場入りするところからルーティンが始まります。2時間前に会場入りし、片手のパット練習、アプローチ、バンカー、グローブ交換、ドライバー、・・・。

いつも同じルーティンをすれば集中力が高まり、平常心を保つことができると言います。

 

経営学の巨人ドラッガーの言葉に「経営管理の96%はルーティン的な定例反復業務である」というものがあります。トヨタの生産管理システムなどは組織ルーティンの代表例です。

そして、そのルーティンも技術革新や環境の変化によって改良されていきます。

 

ルーティンを確立し、それを徹底することによりミスを減らし、安定した経営基盤を作っていけるといいですね。

突然ですが、「儲ける」の「儲」という漢字について考えてみたことはありますか。

分解すると、「信者」となります。

適切な儲けを得てビジネスを展開し、社会に貢献していくには、信者をつくることが重要だと解釈できます。

 

そんな「信者」を上手に拡大している会社の一つにアウトドア用品のスノーピークさんがあります。従業員と顧客とが一緒に2泊3日のキャンプを行うイベントが年間9回もあるそうです。

同じ場所で、同じ時間を過ごしているその瞬間にユーザーさんの生の声を聞き、商品開発に生かしているのです。とことんユーザーに向き合っているからこそ、彼らは信者となり、キャンプ用品を自宅でも使っているユーザーさんも多いとか。

 

自社の信者、つまり熱烈なファンをつくることにより、景気に左右されない堅実な経営基盤を確立していけるといいですね。

パワハラ、マタハラといった「○○ハラスメント」というワードはよく耳にするかと思いますが、最近では「スメルハラスメント」というのもあるそうです。

 

男性化粧品メーカーのマンダムでは、40代から50代で発生する「ミドル脂臭」の原因物質である「ジアセチル」に着目し、「40才からの」というキャッチコピーで新商品シャンプーを発売したところ、売上に大きく貢献しました。ターゲットを絞って差別化したことで潜在ニーズを引き出した好例ですね。

 

また、日本交通では「ファブタク」というファブリーズを設置したタクシーを展開し、臭いのないタクシーということで差別化を図っています。ある調査では、タクシーに乗って臭いが気になったことがある人は8割にも達しているとのことですので、こちらもニーズはありそうです。ファブタクはスマホのアプリで呼べるそうです。

 

このようにマーケティング戦略も色んな切り口で考えれば、新たなアイディアが出てきそうですね。

一般向け目薬最大手の「ロート製薬」。業界最大手の地位に安住せず、次々と新規事業を立ち上げてきました。スキンケア事業は大分存在感が大きくなってきましたし、最近では食品関連事業、中でも自社農場で栽培した果物をふんだんに使った「フローズンフルーツバー」が伸びていきそうです。

 

そんな活力あふれる会社、社員の働き方も大胆に改革しています。特に、「社外チャレンジワーク制度」という社員のダブルワーク(兼業)を認める制度はとても面白いと思います。薬剤師免許を持っているので週末は調剤薬局で働きたい、とか、起業して地ビールを作りたい、などという社員が出てきているようです。今のところは週末や終業後に限って副業を認めているとのことですが、ゆくゆくは「ロート製薬で働くのは週4日だけ」というような方向も考えているそうです。実際に会社の外で活動することで、社員の考える幅が広がり、深まり、会社の総合力を高めていく。そんな効果を期待しているようです。

 

今後、日本の労働者の働き方も大きく変化していくかもしれませんね。

ビールが美味しい季節になりましたね。しかしながら日本国内ではビール離れが進み、出荷量も減少しているようです。そのような逆境の中でも「ビアガーデン」は増え続け、ここ3年でビアガーデンの数は1.4倍にも膨らんでいるそうです。

 

従来、「ビアガーデン」というと、サラリーマンの夏の風物詩とも言われ、会社帰りのサラリーマンがネクタイを外してジョッキを片手に盛り上がる、というのが定番でした。

「屋外で飲んで仕事のストレスを解放したい」というニーズに対応していたわけですが、今のビアガーデンは一味違うようで、「非日常をおしゃれに楽しみたい」というニーズに応えて成功する事例が増えています。

 

例えば、「見上げるビアガーデン」は、カップルをターゲットにスカイツリーをソファに寝転がって見上げながら楽しめるようです。また、池袋のとあるビアガーデンでは、お洒落な女性グループをターゲットに、パプリカやズッキーニなどといった野菜やセンスの良い食材を揃えており、それを非日常の空間で楽しむことが出来るということで大人気だそうです。

 

ビアガーデン=サラリーマンという固定観念を捨てて、潜在ニーズの掘り起こしに成功している好事例だと思いました。

皆さんは視力は良い方でしょうか?私はこの年になっても視力が全く衰えず、メガネやコンタクトとは無縁の生活を送っています。そろそろ老眼が来そうですが・・・。

 

国内メガネ市場はこの15年間で6,000億円から4,000億円へと縮小しているそうです。そんな中、「JINS」を運営するジェイアイエヌさんはいち早く危機を認識し、視力補正が必要な人以外にメガネを提供するべく次々と新たな市場を開拓し、ブルーオーシャンへと進んでいきました。

 

花粉から眼を守るメガネ、パソコン用のメガネ「JINS PC」は有名ですね。当時「目が楽になる」とうたったメガネは存在していましたが、やはり「なんとなく効きそう」ではダメなんですね。大学や医療機関と連携し、疲れの原因ブルーライトの影響をどれだけ削減できるかを科学的根拠をもってアピールしていくという地道な努力で爆発的なヒットを生み出しました。

 

どんな分野でも、これまでにない製品を最初から世間が受け入れてはくれません。しかし、「そんないいものあるわけない」「そんなの無理」と言われるようなものほど、その先には広い広いブルーオーシャンが広がっています。現代社会はこのくらいアグレッシブに顧客を創造していくことも求められているような気がします。