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旅行や仕事で飛行機に乗る際、出発予定時刻より大きく遅れて出発することがよくありませんか?せっかちな私はあれで結構ストレスがたまります。安全面や様々な事情で仕方のない部分もあるのでしょうけど、顧客の立場としては、改善できるところは改善してほしいと感じます。

 

予定時刻から15分以内に出発できた比率を表わす「定時運航率」で93%、断トツの1位となったスカイマークさん。実は同社は平成25年の経営破綻時には11社中10位だったとのこと。スタッフの間でも、「うちは低価格だから多少遅れても・・・」という空気があったそうです。

そこから、「定時運航率1位」を目標に掲げて経営改革に取り組み、CAさんが客室清掃を手伝ったり、手荷物を出来るだけ預けてもらい顧客の手荷物収納の時間を短縮したり、全社を挙げて分析、改善していった結果、定時運航率は大きく改善され、顧客満足もアップしました。

 

全社一丸で目標を掲げ、それに向かって取り組んで成果を上げる素晴らしい事例だと思いました。

「人は変われる」、「結果にコミット」の合言葉で、飛ぶ鳥を落とす勢いのライザップグループ。店舗数は120を超え、会員数は10万人に迫り、グループ年商も1,000億円と一時代を築きつつあります。

 

社長の話の中でなるほどと思ったのが、「三日坊主市場」という言葉です。同社がターゲットとする顧客は、「ダイエットに取り組んでもいつも三日坊主で終わってしまうから、必ず結果を出すために、三日坊主にならないように頑張りたい」という市場であり、「ダイエットをして痩せたい」という大括りのターゲットではないのです。それが「三日坊主市場」という言葉に集約されており、まさに独自で競合のいないブルーオーシャンだったわけですね。

 

おなじみのダイエットだけではなく、現在ではゴルフ、英会話といった事業にも拡張しています。どれも三日坊主になりやすい活動ですね。

世の中のニーズを掘り起こして市場を創造していく同社の、今後の展開に期待します。

通勤途中に100円ショップ(100均)があり、いつも渋滞の列をなしています。そんな100均の中でも断トツの業績を誇る広島のダイソーさん。売上4,500億円、右肩上がりを続けています。同社の強みは毎月約700もの新商品で消費者を飽きさせないことではないかと思います。「100円の商品にはリピーターがいない。油断するとすぐに飽きられてしまう」という強い危機感を持ち、少数精鋭のバイヤーがより高品質の商品を提供しようと厳しい仕入努力を行っています。

 

ところで、100均って100円なんかで販売して儲かるのだろうか?と思いませんか。実は100均の粗利率ってかなり高いんです。35~40%くらいあるんです。たくさんの品揃えの中に、粗利率の低い商品から高い商品まで色々混ざっていて、うまく平均利益をとっているのです。例えば、マグカップは粗利率高いけど、土鍋はとても低い。また、自社商品を作って原価率を抑えたり。

 

いずれにしても、強い危機感をもって、それを経営につなげていくことの大切さを学ばされます。

三島の国道1号線沿いに、ステーキ・ハンバーグの「スエヒロ館」がオープンしました。昔、色んな場所で目にした「スエヒロ5」を、愛知県の国産牛焼肉店運営の「あみやき亭」さんの支援で再生させ、現在では首都圏に出店した店舗群も好調なようです。

 

「あみやき亭」は愛知県を中心に100店舗以上を構え、東京にも進出している焼肉レストランです。国産牛をお値打ち価格で提供することにこだわり、大人気を博しています。国産牛を安価に出せる源(独自の経営資源)は、熟練された精肉職人さん達の包丁さばきだと言います。普通に切り分ければ6割が廃棄になってしまうような大きなバラ肉をあえて巨大な塊で買付け、精肉職人さん達が隅から隅まで丁寧に切り分けていくのだとか。そして、その過程で出る細かいお肉や硬い部分も無駄にせず、ハンバーグにしてスエヒロ館で提供したり、ミンチにしてビビンバに使ったりと、プロの包丁さばきでムダをなくし、利益効率を上げています。

 

包丁歴50年を超える職人さんもいるようで、他社に真似されにくい、独自の経営資源による差別化の好例ではないかと思いました。

洋食人気の高まりとともに、国内のかつお節の生産量は年々低下している現状にありますが、その中で業績を落とさず頑張っている企業「にんべん」さん。そう、スーパーでよく見かけるオレンジの「つゆの素」といえば分かりますね。伊勢の伊兵衛という人が創業したため「にんべん」になったそうです。1699年創業ですので、300年以上繁栄している企業です。

 

かつお節の美味しさはどれだけ水分を飛ばせるかにあり、カビを付着させて水分を飛ばす技術を駆使しています。同社で驚きなのは、社内で5年の歳月をかけて研究を重ね発見した最適なカビ・技術を、惜しげもなくライバル企業に伝えていったとのことです。さらに、いまでは当たり前になったかつお節のフレッシュパック(小分けパック)の技術もライバル企業に無償提供していったそうなのです。

 

そんな同社が「本物のかつお節だしを体験して欲しい」と出店した料理屋「日本橋だし場」はいつも行列が出来ています。スタンド式の「だし場(DASHI BAR)」も日本橋にあるとのことで行ってみました。1杯100円のかつお節だし、美味しかったです。

星野リゾートさん第3弾。10年ほど前、同社が伊豆のとある日本旅館2件の再生を手掛けたとき、私もそのプロジェクトに財務アドバイザーとして参加させていただいたことがあります。数年にわたり社内を見させていただいたのですが、毎月その旅館を訪問するたびに「凄いなあ~」と思っていました。というのも、スタッフの皆さんがとてもポジティブで、エネルギッシュで、どうしたらお客様に喜んでいただけるか、どうしたら業務がもっとうまく回っていくか、を真剣に議論しているのです。スタッフさんが接客も掃除も両方やるのが同社の独自性の一つだと思うのですが、星野社長の言葉に、「スタッフは単なる労働力ではなく、サービスのクリエーターである」というのがあります。接客、掃除・・多面的に業務、サービスを見つめ、感じて、サービスをクリエイトしていくということでしょうか。

 

ところで、「従業員のやる気」というのは、1980年代までは従業員本人の問題であると捉えられていたのですが、現在では、「従業員のやる気」は、「信頼」をベースに経営者が創り上げていくもの、という考えがスタンダートになりつつあります。それを現実に形にしている星野さんは本当に見習うべき経営者であると感じます。

前回ご紹介した星野リゾートさん。どんな理念、ビジョンで経営をされているのでしょうか。

 

旧来の会社のビジョンは「リゾート運営の達人」だったそうなのですが、それを、「ホスピタリティー・イノベーター」というビジョンに切り替えて社内に浸透させ、経営されているそうです。「ホスピタリティー・イノベーター」・・・つまり「おもてなしで革新を起こす」ということですね。一口に「おもてなし」と言っても、明確な定義はありません。親切心?おもいやり?笑顔?。様々な捉え方があるとは思いますが、同社のいう「おもてなし」とは、「日本独自の価値観を示すこと」であると思います。

 

これまでの旅館・ホテル業界は顧客の声を聞き、地道に顧客ニーズを満たすようにサービスに転換していきました。その結果、どの旅館・ホテルも同じように見えてしまうようになってしまいました。そこで同社は、「この土地に来たらこれを見てほしい、食べてほしい、体験してほしい」というこだわりや思いを独自のサービスで表現することに徹しました。

 

言い方は適切ではないかもしれませんが、「こだわりを押し付ける」ことで、差別化を図り、感動を呼んでいるのです。顧客満足の経営、従業員満足の経営、から、更に一歩先に行った考え方のような気がします。

高級宿泊ブランドの「星のや」、上質な温泉旅館の「界」、西洋風リゾートの「リゾナーレ」、人気の3ブランド宿泊施設を運営するのが、ご存じの方も多い星野リゾートさん。率いる星野社長はリゾート再生の達人。苦戦を強いられている日本旅館業界にあって著しい成長を続けています。全国に30ヵ所以上の宿泊施設を展開し、週刊ダイヤモンドのリゾート満足度ランキングベスト10に4施設もランクインしています。基本的に同社は土地建物を所有せず、運営に特化した会社であり、どちらかというと経営スタイルは欧米に近いのですが、その中で日本の良さをふんだんに打ち出して、非常に顧客満足度の高い旅館運営をされています。全国の日本旅館平均稼働率は約37%と厳しい状況の中、例えば日光にある「界・鬼怒川」は、73%の稼働率で運営されています。

 

そんなカリスマ的な星野社長も1914年に軽井沢で創業した老舗旅館の4代目であり、事業承継には大変なご苦労をされたと聞きます。取引業者や従業員との間に積もり積もったしがらみを先代と対立しながら解きほぐし、変革を続けていきました。「成長すべき時にやらないと成長できなくなる」と、強いリーダーシップをもって改革を断行していきました。

 

そんな星野リゾートさんの凄さ、経営における要諦は会社経営にとても参考になりますので、次回以降でご紹介していきたいと思います。

「モノを売るのではなく体験を売る!」これが現代社会におけるマーケティングの鉄則だと常々お伝えしているところですが、旅行・観光ビジネスにおいても「体験型観光」が徐々に活性化してきています。

 

陶芸体験やそば打ち体験・・・などは従来からあったと思いますが、最近面白そうなのは、『ホエールウォッチング』。同業者間の情報共有により遭遇率はほぼ100%だそうで、会えなければ全額返金してくれるのだとか。

『犬ぞり体験』は、普段は乗馬をやっている牧場が、冬は積雪でお客様が来なくなってしまうということで、雪の上をシベリアンハスキーが引っ張る犬ぞりに乗って走る体験が出来るようです。

山中湖の『ワカサギ釣り』は昔からありましたが、氷の上で寒い中釣りをする体験だったのが、最近では暖かいドーム船の中から釣りが出来るので、女性でも楽しむ人が増えているとか。

栃木の『ナイトいちご狩り』は、従来のメインターゲットである家族連れ以外の顧客も呼び込もうと夜にいちご狩りを実施したところ、若者やカップルに大人気で予約が取れない状況だと聞きます。

 

これまでの常識や慣行を一度リセットして、誰にどんな体験をして欲しいかを考えてみるとアイディアが出てくるかもしれませんね。

有効求人倍率が1.5倍を超えました。「人手不足」がますます進行しています。

それを解消するには、短時間勤務を広く受け入れる等多様な勤務形態を創り労働力を確保していくこと、そして、長時間労働を強いることによる社員離れを予防していくこと、の2点が必要になってくると思います。

日本は鉱山資源の乏しい国であり、「ヒト」の資源に頼らなければなりません。最近流行りの「働き方改革」、「時短勤務」なども、単に労働時間を減らすのではなく、より労働生産性の高い経営を目指していくべきだと思います。

 

ある住友系のIT企業では、「残業時間を減らした分だけ残業代を支給する」という常識外の取り組みを行いました。

色んな障壁はあったようですが、結果として残業時間が大幅に減り、営業利益は6期連続右肩上がりを続けています。

従業員も早く帰宅して家族との時間や自分の時間を持てるようになり、健康になったと大好評です。

 

労働時間を減らすために「労働効率アップ」を真剣に考えてみることも必要かもしれませんね。

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