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『「値決め」は経営である』という言葉があります。本質をついていると思いますが、安値競争の現代社会の中では、なかなか適正な値決めを貫いていくことは難しいのではないでしょうか。

 

そんな中、非常に理にかなった値決めをしているのがアイリスオーヤマさん。衣装ケースなどの日用品メーカーとして成長した同社ですが、現在では家電分野にも進出し、便利機能の付いたふとん乾燥機や炊飯器、電子レンジなど大ヒット商品を出し続けています。例えば、電子レンジなどにおいても、大手家電メーカーは様々な機能を付けていく毎に値段を上げていくというスタイルですが、同社はまず顧客目線で「値ごろ」を決めて、そこから確保すべき利益、原材料や人件費などのコストを差し引いていくという手法をとっています。

 

当然魅力ある商品でなければ利益を確保できないのですが、そこは強みを発揮して顧客の利便性を徹底的に追求した商品を開発し続けています。

 

圧倒的な開発力とそれに見合った値決めは見習うべき経営のスタイルであると感じます。

2018年日経MJヒット番付にランクインした「1,000円食パン」。その先駆者である乃が美さんの店舗が近所にあるということで購入してみました。確かに既存の食パンとは違う柔らかさ、しっとり感、甘味があり、焼いたりせずにそのまま食べても美味しく、ミミまで柔らかくて、食パンの常識を超えた逸品でした。

 

実家が米屋で、当初は居酒屋などの飲食店を経営していた現社長が、景気に左右されない食ビジネスを模索する中で、老人ホームへ訪問した際に高齢者の多くが食パンの耳を残しているのを見て、食パンの常識を破るんだという方向に舵を切っていったそうです。値段は2斤で800円、当初は高すぎるとの声が多かったそうですが、3年経って品質への評価が高まり、800円は安いねという評価に変わっていきました。

 

世の中にないものをゼロから創り出していくのではなく、食パンのように日常シーンにあるものの中にビジネスチャンスは隠れている、ということを改めて考えさせられました。

関東近郊で絶大な人気を博し、着実に店舗数を増やしている高倉町珈琲店。創業者はあのすかいらーく創業者で、最近日経新聞の「私の履歴書」にも連載されていた敏腕社長の横川さんです。すかいらーく、ジョナサン、高倉町珈琲店と成功させてきた秘訣は、「徹底した顧客目線」で経営するということだそうです。

経営者も人間ですから、最初は顧客志向であったとしても、事業が軌道に乗りそれが当たり前だと感じ始めると、顧客満足よりも自社の利益を優先したり、傲慢さから横着になったり、社内の勢力争いに明け暮れたり、どんどん道を外れて行ってしまいがちです。横川さんは、80歳になられた現在でも、商売を始めた24歳の時の新鮮な気持ちを忘れずに経営されているそうです。

 

簡単に見えて実は難しいのかもしれませんが、私たちも初心を忘れずに、シンプルに経営していきたいものです。

社長室や応接室など、社外の人と打合せをする部屋をお持ちの場合、壁にはどのような掲示物がありますでしょうか?中には額縁入りの書画を掲げている会社さんもあるかと思います。それも良いのですが、売上の推移グラフなど、会社の業績をアピールするものがあってもいいのではないかと思います。取引先だけではなく、新入社員の面接などでも、右肩上がりの売上グラフのある社長室でおこなったら印象も違ってくるでしょうし、ここで働きたいという意欲も湧くのではないでしょうか。多店舗展開しているのであれば、大きな地図を貼って店舗の場所を表示するのもいいと思います。

 

中小企業の社長室・応接室は、大企業とは違い、自社をアピールする場所として有効に活用するのが望ましいと思います。このような「見せる化」は色んな場面で広がっています。最近では、工場の「見せる化」、開発過程の「見せる化」、・・・等々、社内の様子をありのままに外に伝え、開かれた会社にする動きが増えています。それにより従業員の意識が変わり、顧客が広がり、多様な人が集まる、そんな流れになったら会社もより成長していく気がします。

近年右肩上がりの業績を続けているユニ・チャームさん。世界初・世界No.1商品とサービスの提供を目指し、ヘルスケア、ベビーケア市場を牽引しています。旧社名は「大成化工」で、その由来は、大きな成長と成功を願い「大成」、社会が必要とする製品を世に出す会社に化ける意味を込め「化工」。

 

そのユニ・チャーム創業者の高原慶一郎さんの言葉に、「いちばん空を飛びたい人が飛行機をつくる」、「二階へ上がりたい気持ちの一番強い人が、一番早くハシゴをつくるだろう。どうしても空を飛んでみたいともっとも強烈に願望した人が、飛行機をつくる最短距離にいる。事業や仕事を成功させたかったら、願え」というものがあります。

 

もちろん、願っているだけでは何も成就しませんが、強烈に願って的確に行動を起こしていくことが、同社のような大きな成功につながるのではないでしょうか。

創業から約150年、小田原かまぼこの「鈴廣」さん。この50年でかまぼこの全国消費量が5分の1に落ち込んでいる逆境の経営環境の中、逆に売上高を5倍に伸ばし、成長を続けています。老舗でありながら、蒲鉾が売れるための努力を微塵も惜しまず、様々なチャレンジを続けています。

 

小田原郊外にある同社の拠点「小田原かまぼこランド」には連日多くの観光客が訪れています。そこでは、ワインに合うようチーズなどと加工されたつまみ商品、子供に人気のミニカーかまぼこ、お祝いの焼きメッセージを入れるサービス、洋食に合うように開発されたドレッシング、プリプリの揚げかまぼこなど、様々な商品が並んでいます。かまぼこに合う地ビールの「箱根」も製造販売しています。

 

一方で、職人さんが手作業の伝統製法で丁寧に作り上げる超特選かまぼこ「古今」。0.1%の水分量の違いも調整できる職人さんが伝統を守り続けながら手作業で丁寧に製造した味わいは、他のかまぼことは一線を画しています。

 

タイトルの言葉は、先々代の書き残したメモだそうです。変えるものと変えないもの、バランスを保ちながら成長を続ける経営が他社の追随を許さないのでしょう。

成熟した産業、経済下において、商品、サービスも成熟し、多くの業界で価格競争が激化しています。

いつも申し上げることですが、価格競争で生き残れるのは規模の経済を生かすことのできるチェーン店や大企業であり、中小企業は価格競争に足を突っ込んではいけません。もし足を突っ込んでしまっていたら早急に脱却しましょう。

 

そんな中、大企業の中でも安売り競争から脱却し、V字回復を遂げたメガネスーパーさん。2000年代に入りJINSやZoffなど激安店が台頭し、自らも安売り合戦に入ってしまい利益が出ず、現場は疲弊していたそうです。そこで、戦略を大きく転換し、目の健康を最優先に考えるアイケア戦略により、検査を充実させてアイケアに関するアドバイスに力を入れたり、目のリラクゼーションルームを設置したり、様々な戦略にうって出ました。現在では顧客の70%が40歳以上となり、シニア世代が殺到。ターゲット戦略も成功し業績は好調です。

 

同社のようにしっかりした戦略のベースを作りこみ、安売り競争から脱却していきましょう。

当事務所は三島駅の新幹線口から徒歩約2分の場所にあり、新幹線乗客のための駐車場に囲まれています。最近そのうちの一つが閉鎖になり、何ができるのかと思ったらTimesのコインパーキングができました。そしてその一角に「カーシェアリング」の車が5台配備されています。

 

観察していると、とても頻繁に利用されているのですが、ほとんどがスーツを着たビジネスマンが利用しています。このコインパーキング最大手であるパーク24のカーシェアリング会員、いまや100万人を突破し、車両台数も急増、2万台を超えたそうです。全国の新幹線駅の65%、東海道、山陽新幹線に至っては100%の駅に設置されたそうです。

 

多くの企業は営業マン等の移動に社有車を使ってきました。しかし、遠距離になると時間がかかって効率が悪い上に事故リスクもある。さらに保有コスト、ガソリン代も高い。そんな企業の悩みを解決するのがこのカーシェアリングなのでしょう。鉄道で移動して、出張先でカーシェアの車を借りて移動することが可能になります。

 

月額会費1,030円で最大72時間まで利用でき、15分という超短時間から使えるそうです。予約・返却もスマホで出来て便利ですし、この新たに創造されたニーズは今後もますます膨らんでいくのではないでしょうか。

最近「フラリーマン」という言葉が囁かれています。働き方改革で残業が出来なくなったサラリーマンが、家に帰ることも出来ず、新橋駅前などで缶ビールを飲みながらふらふらしているのだそうです・・・(笑)。

 

対して、「Hygge(ヒュッゲ)」という言葉が流行ってきています。世界一幸せな国と言われるデンマークの言葉で、「居心地がいい」、「心やすらぐ」という意味らしいです。彼らは仕事を早く切り上げ、子供と遊んだり、家族や仲間で集まってホームパーティーをしたり、人生を楽しんでいます。

 

日本の労働者の平均労働時間は年間1,700時間で、デンマークの1,400時間を大きく超過しています。しかし、一人当たりGDPは日本が453万円に対してデンマークは543万円、日本の労働者は5,014円/時間の生産性に対して、デンマークの労働者は7,674円/時間の生産性を上げています。単に労働時間を短縮するだけでなく、同時に生産性を上げなければ真の改革にはならないですね。オンとオフの切り替えが上手なデンマークを見習いたいものです。

最近マクドナルドで仕事をすることが重なったので、色々と観察していたのですが、皆様は「グラン」という商品を食べたことはありますか?私は初めて食べてみたのですが、バンズがしっとりふっくらしていて、とても美味しくて驚きました。他のバーガーのバンズとは全然違うと思いました。

 

2012年頃から客離れで苦しんでいた同社は、さらに使用期限切れチキン問題で2015年度には350億円の損失・・・。その窮地を救ったのが現社長のサラ・カサノバ社長。2017年にはV字回復を遂げたのですが、その裏にあったのがこの「グラン」だったそうです。「日本人が本当に美味しいと感じるバーガー」を6,000人を対象に調査、徹底的に追求し、開発したそうです。そして工場では、何と機械だけではなく、手で一つ一つこねる工程を入れているということです。

 

早さ、手軽さを強みとする会社でも、品質をより強化することで競争力に磨きがかかりますね。

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