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ホテル業界、完全復活、絶好調! こんな記事を最近目にします。 円安による国内旅行活発化、スカイツリーやディズニーランド、歌舞伎座等の話題集中、海外からのインバウンド増加、いろんな要因があります。

 

私の方も最近、仕事でもプライベートでもビジネスホテルをよく利用します。 主には、子供の試合遠征による宿泊ですが、いつもビジネスホテルです。 ドーミーイン、ルートイン、アパホテル、カンデオホテル・・・。 どのホテルも特色を出そうと様々な趣向をこらしている印象を受けます。

 

業界では、『3B』いわゆる①ベッド、②ブレックファースト、③バス(浴室)という差別化が潮流だとか。

 

確かに、シングルでも140cm幅のベッドがあったり、朝食も質の高いビュッフェだったり、大浴場を備えていたり、 利用者である我々にとって、サービスの向上を直接感じることができます。

私は、特に疲れを取りたいという理由で大浴場の有無が大きな選定要素です。 大浴場のあるビジネスホテルは、以前はさほどありませんでしたが、最近は結構ありますね。嬉しい限りです。

 

こうもサービスが充実してくると、シティホテルとビジネスホテルの垣根はなくなってきているように思います。 そんな環境の中、上記のような差別化は確かに重要ですが、ポイントはそれら差別化を可能にする(資産:Assets)をいかに構築していくか、というよりも他社にはまねのできない差別化をどう図っていくかだと思います。ソフト面、ハード面、色々な検討要素があるかと思いますが、いかにして他社にまねのできない差別化をしていくのか、今後のホテル業界の勢力図がどうなっていくのか、楽しみですね。

ビジネスのアイディアを考えること、ビジネスモデルを構築すること。 簡単そうで難しい。 『難しい』のは、ビジネスには責任を伴い、会社は生き物であるから、ビジネスは成功させなければならないからです。

 

私はいつもマーケティングを軸にビジネスモデル・アイディアを考えることを基本として関与先にアドバイスしています。 その際、大事なことは、

◆顧客にとっての価値は何か

◆顧客の言葉で考える

◆顧客にとっての価値を前提とした競合を考える

◆こちらが提供できるものから考えてはならない

◆差別化を支える独自の経営資源を作る

・・・、このようなことを大切にしています。

しかし、頭の中で考えていてもなかなかそれが形になっていきません。

 

⇒そこである会社社長の紹介です。 東京や大阪で、『つるとんたん』といううどん店を経営している会社があります。 この会社はホテルなど他のアミューズメント施設も経営しており、この不景気でも右肩上がりの成長を続けています。 とくにこのうどん店は大人気でいつも行列。少々高めですが多くの人に幸せを提供し続けています。

 

この会社の社長の話。 うどん店を始める前に、徹底的にうどん店の研究をし、毎日12店のうどん店を食べ歩いたそうです。 また、ホテルを始める前にも徹底的に研究をし、いままで数千のホテルを泊まり歩いたとか。

 

「考える」ということ。多くの起業者は「考えているつもり」で終わっている考えに考え抜いて、研究し尽くして、無意識に顧客の価値を創出できるまで行きつくして、それを形にして始めてビジネスは成功するのではないか。 そしてそれが当たり前になった人のみが真の経営者・成功者なのだろうと思います。

『つるとんたん』、食べに行ってこよう~♪

 

新潟に本拠を置き、関東に約10店舗を構える魚屋さん『角上魚類』。 他にはない人気・行列で、いつもお客さんでごった返しています。

日本海で水揚げされた魚をその日のうちに関東へ。 卸を通さず直接小売りで安く提供しています。

強さの秘訣は、

・鮮度と種類の豊富さ

・廃棄率の低さ

・対面販売による買い物の楽しさ

この3点ではないでしょうか。

 

・鮮度と種類の豊富さ

については、まずもって日本海の魚は太平洋に比べて種類が豊富。 関東の人が見たことも聞いたこともない魚(ギス、ノドグロ・・・など)がたくさん並んでいます。 そして何と言っても鮮度の良さ。通常は地方市場から築地市場に集約されてから小売業者に卸されるので、 水揚げから1日2日かかるところ、この会社は水揚げ当日中に店頭に並びます。

 

まあ、ここまではやろうと思えばできるのかなと思いますが、この会社の強みは何と言っても・廃棄率の低さでしょう。 魚屋の廃棄率は平均で6.6%ですが、ここでは0.05%!驚きの低さです。 だからこそ低価格を実現できるのです。 ここはなかなか他社ではまねできません。かなり差別化された(強み:Strength)ですが、ではそれを実現する(資産:Assets)は何なのでしょうか?! 2つの要素があります。

まずはその日の売り上げ動向をタイムリーに見ることができるシステム。これにより、売れ残っている魚は何かをタイムリーに把握します。 そして、店長がすぐにテコ入れします。この店の基本は魚1匹そのまま並べているのですが、売れ残りそうな魚はすぐに店長が対応を指示。刺身にしたり揚げ物にしたり、煮付けにしたりして、販売します。 それを店頭で販売員が顧客とコミュニケーションをとりながらうまく捌いていきます。 ここは、システム、店長の経験と資質、販売員の知識とコミュニケーション力、様々な要素が絡み合っており、なかなかまねできませんね。

そのうちの1つ。

・対面販売による買い物の楽しさ

ですが、販売員が一人一人の顧客に対応し、今の旬な魚や、どのようにしたら美味しく調理できるかなど、いろんな情報を親身に説明します。

このような(強み:Strength)を生かして、鮮度の良い種類豊富な魚を、その姿のまま楽しく買い物できるという、顧客にとっての価値を提供している『角上魚類』。本当に素晴らしい会社ですね!!

近いうちに行ってみようと思います(^^)

不況のあおりを最も受けている産業といっても過言ではない外食産業の中で、今なお右肩上がり、最高売上・最高利益を計上しているのが広尾にあるレストラン『ひらまつ』

私も一度友人の結婚式で本店を訪れ、食事をしたことがあります。 とても洗練されたフランス料理に感激したことを憶えています。

 

『ひらまつ』は売上高110億円、営業利益19億円、東証一部に上場しています。 外食でチェーン店でもないのに上場している会社は珍しいですね。 というのも、本店の高級フレンチだけでなく、カジュアルフレンチやカフェ、ウェディングレストラン等、約30店を経営しているのだそう。 フレンチのいわゆるフルラインナップで幅広いニーズに対応しています。

 

その中でも、やはり本店の素晴らしさは群を抜いている感があります。 平均顧客単価は25千円。それでも毎日満席。 (商品軸)(密着軸)の2本軸で高水準の付加価値を生み出しています。 (商品軸)でいえば、変わらぬ高品質の味はもちろん、常に新しいメニューで斬新さを追求しています。同じ食材、調理法でも盛り付けで表現を変えたり、革新を続けています。(密着軸)の観点から驚いたのは、究極の顧客サービス。例えば顧客が食事中にトイレに立つと、すぐさまフロア担当が食事中の皿を回収、厨房で盛り付け直し、温めなおすのです。また、顧客との何気ない会話の中で、その日が記念日だと察すると、お祝いのケーキを提供するなど、実にきめ細かいサービスで顧客満足・・・、ではなく顧客感動を創出しています。

 

値下げなんてとんでもない。最高のサービス、自己表現をし、相応の価格で提供する。それで来てくれるお客様だけ来てくれればよい。 非常に強気な経営ですが、料理とサービスを徹底して磨き上げた努力と自信の裏付けがあってこその経営ですね。

幕張メッセでペット用品の見本市が開かれています。 我が家は子供の面倒でペットを飼う余裕はありませんが、私の周りも最近ペットを飼う家庭が増えている気がします。 現代では、15歳未満の子供の数が1,650万人。それに対してペットは2,100万匹にも達しているようです。驚きの数字ですね。 そして、ペット市場は1兆4,000憶円というから相当の経済影響があります。

 

見本市では、様々な用品が展示されているようですが、現在ではペットのいる家庭の7割を超える家庭が家の中でペットと一緒に過ごしているということで、床、壁、消臭機器等々、家庭内の用品が注目を集めているようです。

 

そのほかにも、ペットのアウトドア関連商品や、車用品等、その裾野は広がっています。 ペットビジネスはまだまだ新規市場として潜在的ニーズの宝庫だと思います。 ニーズを掘り起こし、ビジネス化するチャンスはたくさんありますね。

 

少し驚いたことは、昔のペット愛好家といえば、『若いOLさん』や『子供のいる家庭』、なんかを想像しましたが、 現在は、『子離れした年配夫婦』がペットを飼う傾向にあるようです。

 

(顧客:Target)ターゲットをどこにおくか、潜在ニーズは何なのかを徹底的に検討し、そしてそれにマッチする(資産:Assets)に基づく(強み:Strength)を作り(活かして)差別化していけば、きっと社会に貢献しながら活力あるビジネス展開ができるのではないでしょうか。

某有名ホテルの話です。通常いわゆる高級ホテルに宿泊するとき、ホテルのロビーで受ける接客は、ドアマン、ベルマン、フロント、ゲストリレーション・・・、と各担当毎にそれぞれ接客を受けます。しかし、このホテルでは当然各担当者が接客をするのですが、それをフォローする形で「ロビーマネージャー」というセクションがあり、接客のフォローをしています。


この「ロビーマネージャー」は、どこへいっても何をしてもいい、とにかく玄関からロビーに入ってきた宿泊客がストレスなく過ごしてもらうために様々なフォローをするのです。ベルマンの荷物運びやフロントのチェックイン、道案内、レストラン予約、誘導、タクシー乗車の補佐、また、フロントが混み合っているときは話し相手になったりと、実に様々な役割をこなします。ロビーマネージャーが一人の顧客と接する時間が長く、従来の顧客と担当の「点」による接客から、ロビーマネージャーによる「面」の接客へとシフトし、着実に効果を上げているのです。

 

このように、(密着軸)による(強み:Strength)を確固たるものにしているベースである(資産:Assets)は、ITによるシステム化された顧客管理システムではなく、ロビーマネージャーの記憶と経験なのです。ロビーマネージャーは、皆1000人以上の顧客の顔と名前が一致するとのことです。そのため、顧客は名前で呼ばれてもてなしを受けることが出来ます。また、性格や趣味嗜好、勤務先、車のナンバーまで記憶しているようです。顧客がチェックアウトして玄関に向かうと、その客の車がスーッと車寄せに近づき待機するそうです。ここまで来ると顧客も感動ですね!

一昔前、「顧客満足」という言葉がはやりましたが、商品やサービスが多様化し、消費者にとって選び放題である昨今では、「顧客満足」だけではなかなか厳しい競争を勝ち抜くことは困難です。そう、今の時代は「顧客感動!」が必要なのです。


青山にある大人気の某レストランでは、訪れた顧客が“感動”する仕掛けがたくさんあるようです。まず、顧客との最初の接点である予約電話を重視し、予約電話受付専用ルームがあり専属スタッフが常駐しています。そして、彼女たちは「できるだけ長電話をすること」が使命であり、あらかじめお客様の情報を多く把握しておくのです。それらが顧客台帳システムに登録され、来店時の「最高のおもてなし」につなげていきます。来店時には、ホール裏のゲストメモに接客中に得た情報を書き込み、さらなるサービスに努めています。ゲストメモの内容は、味の好みやアレルギー、食事の適切な分量、たばこを吸うか否か、食後はコーヒーか紅茶か、など、多岐にわたります。確かに、私もコーヒーが苦手なのですが、顧問先で「先生は確かコーヒーより紅茶でしたよね」と言われて紅茶を出していただいたときなどはちょっとした感動を覚えますね。


また、この顧客台帳システムは電話とつながっており、電話口に出たスタッフから顧客は名前で呼ばれます。ここでもなじみ客の様な心地よさを感じることが出来るのです。確かに、私の同業者の年輩税理士先生で、「○○カントリークラブにいくといつも全て名前で呼んでくれるから気持ちいいよ!」とおっしゃっていました。名前で呼ばれるって些細なことですが、顧客にとっては気持ちの良いことなんですね。


このように、このレストランの(強み:Strength)は徹底したおもてなし(密着軸)であり、これを可能にしていく(資産:Assets)は、電話応対や顧客台帳システムなどの仕組み、さらに、どうすれば顧客が最も喜ぶサービスを提供できるのかを毎日議論するという風土ではないでしょうか。


驚いたのは、このお店にはいわゆる接客マニュアルの様なものはなく、あるのは「お客様に楽しんでいただくこと」という憲法だけとのこと。風土が自然に仕組みを作っていくという強固な独自資源があるのですね。
機会があれば、ここにディナーに行ってみようかと思います♪

長く量販店の台頭が続く家電販売業界にあって、地域密着で気を吐いている『でんかのヤマグチ』さんの記事を読みました。 どの量販店も安売りの限界で競う中、あえて“高売り”に挑んで成功しています。 電気屋さんの一般的な粗利率は、 ・まちの電気屋で25~33% ・大手量販店で20%前後 といわれますが、『でんかのヤマグチ』さんでは38%を超えていると言います。驚くべき数字ですね!

 

この理由を考えてみると、(強み:Strength)は、「徹底したサービス営業」。家電が故障したと連絡を受けると即日対応で飛んでいく。会員得意客には乾電池や電球1個からお届けするようです。また、最近の多機能家電は操作方法が複雑でマニュアルを読むのも一苦労ですが、その操作方法についても懇切丁寧に説明するそうです。さらに驚いたのは、ペットの餌やり、買い物、洗濯物の取り込み等を喜んで引き受けるのだそう。すごい徹底ぶりですね。 差別化軸としては究極の(密着軸)、まさに中小企業にマッチした取り組みだと思います。

 

では、その(強み:Strength)を可能にする(資産:Assets)は?というと、徹底したサービスを叩き込まれた各営業マンのマインド、サービス力と、それを可能にする教育システム、仕組みなのだと思われます。あとは営業マンごとにバラつきが生じなければ、差別化を長期間キープできるでしょう。

 

(顧客:Target)はどうかというと、価格ではなくそうした充実したアフターサービスを求める層ということになります。この戦略をとるにあたって、顧客リストを約3分の1に絞り込み、重要度の高い顧客により密着したサービスを提供していく方向に切り替えたとのことです。 そうすることによって、(市場:Field)を家電における充実したアフターサービスを求める市場に特化し、売上高は減少したものの高い粗利率を実現しています。 まさに一貫した軸があり、それがグルグルと回っています。 見習いたいものですね。

 

大手量販店とは同じ土俵で勝負してはいけない。というポリシーで経営しているようです。兵法でも「もし我が計を聴かばこれを用いて必ず勝てん」といいます。価格だけを求め値切る顧客とは関係を持たない。安売りをせず目先の小利を求めない。徹底したポリシーを顧客に理解してもらい、高価格と強い財務体質を実現しているという事ですね。

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