寺島会計事務所|三島市、沼津市、裾野市、長泉町、清水町、御殿場市、横浜・東京地区での公認会計士・税理士業務や経営戦略策定支援をいたします。

寺島会計事務所の電話番号

先週、コメダ珈琲チェーンを運営するコメダホールディングスが東証一部に上場しました。

スターバックスやタリーズなどが台頭する喫茶店市場の中、店員さんが注文を取りに来るタイプのいわゆる旧日本型喫茶店として業績を伸ばし、勢いは止まりません。

 

そもそも、コメダさんは欧米型の喫茶店とは競合せず、「くつろぎ」を最優先とし「コメダで過ごす居心地の良い時間」という価値を提供する時間消費型のビジネスです。高い天井や明るく開放的な空間、適度な間仕切りによるプライベート間の確保など、本当に居心地がよく、私も大好きな場所です。

 

急増するシニア層のニーズにマッチしたことも成功の大きな要因だと思います。2012年に定年を迎えた団塊の世代は約800万人で、就労者人口の15%を占めていたそうです。リタイア後にゆったりと居心地の良い空間で過ごしたいシニア層にはぴったりの価値を提供しているのではないでしょうか。

 

国内の店舗展開もさることながら、高齢化社会を迎えつつある韓国などアジア地域にも積極展開していくようですし、今後のさらなる発展が楽しみです。

ベルギーのチョコレートブランド「ゴディバ」が日本市場で絶好調です。5年前に就任したフランス人社長のシュシャン氏が5年間で売上高を2倍以上とし、2015年度は282億円の売上を達成しました。

 

最近、ゴディバのチョコレートがセブンイレブンなどで売っているのをご存知ですか?通常、ブランディング戦略を考える時、高級路線か手軽路線かの二者択一を迫られることが多いのですが、何とシュシャン氏は、両方を追求することにしたのです。クオリティを落とさずにハイレベル感を演出しながら販売拠点を増やしていきました。顧客の目に触れる場所を増やしたことで認知度が高まり、いままで買わなかった人にも買ってみようという動機づけが働いたのです。

 

そもそも国民一人あたりの年間チョコレート消費量は、ベルギー7kgに対して日本では2.2kg。日本市場のポテンシャルがまだまだ大きいことも寄与していますが、今後もその両立戦略が好調を維持していくのか、とても興味があるところです。

熊本の震災から2ヶ月が経ちます。この週末に石原軍団が炊き出しを行ったニュースも報じられていますが、震災発生当初から被災地支援に尽力されている会社も多々あり、本当に頭が下がります。

 

なかでも、長崎ちゃんぽん店を経営するリンガーハットさん。4トン車を改造した調理用トラック2台を被災地に送り込み、1日600食、フル稼働しているそうです。米濱会長は、1982年の長崎大水害の際にもコメを車に積んで現地に駆け付け炊き出しをし、1万個以上のおにぎりを無料配布したそうです。

 

その一方で、この時におにぎりやパン、ガスコンロなどを不当に高額な値段で売っていた業者もいたそうですが、そのような業者は町の復旧後、いつの間にか閉店していたということです。

 

損得よりも善悪を優先し、人のために出来ることをしっかりと行う。それが社会に求められ永続していく会社をつくる一つの重要な要素なのかなと思いました。

企業の世代交代、事業承継が増えている昨今、上場、非上場を問わず、同族企業が非親族へ社長交代する事例がとても増加しています。私の知人の三島の優良中小企業でも、非親族を社長に招へいして周囲を驚かせました。もちろん成功事例も多々ありますが、トラブルも相次いで発生しています。レシピサイト運営大手の某社では、多角化路線を採るか否かなどの経営方針で新旧経営陣が対立し、紛糾しました。

 

このような事態を招かないために最も大事なことは、「経営理念を共有すること」だと思います。後継社長が親族であれば、先代の姿を長年見ることで経営理念を体得できるかもしれませんが、非親族、特に社外から社長を招へいする場合には、経営理念を徹底的に叩き込むことが不可欠です。

 

また、オーナーの持ち株比率を2/3以上、過半数、1/3超と段階的に持分を移譲していくことなどにより、一定期間は経営を見守る体制にしておくことも大切です。さらに、後継社長が一定の役割、責任を果たしたら会長に退いていただくなど、引き際についても明確にしておくとなお良いでしょう。

 

そういえば、GWに12年ぶりに大塚家具に行ってきました。私が行った有明ショールームでは、店員がつきっきりであまり従前と変わっていなかったような気がしましたが、新宿店は展示や接客方法がかなり変わっているようですね。今後の業績がどうなるか、久美子社長の手腕、とても興味深いです。

前回の記事で圧倒的な低価格戦略で成功した会社をご紹介しましたが、まさに圧倒的といわれるほどの戦略とそれを実現する独自の経営資源がなければ成立しないので、総じて中小企業は低価格戦略に走るべきではないことは前回述べた通りです。

 

ところで、日本の1人当たりGDP(国内総生産)は世界で何位くらいだと思いますか?何と27位・・・。欧米諸国のみならず、アジア内でもシンガポールやブルネイなどよりも低いのです。その一つの要因に、過度な安売り競争が大きく影響していると思います。なかなかデフレから脱却できないのも、「安売りすれば売上が上がる」という幻想がまだ残っているからかもしれません。

 

安売り競争に陥らないためには、価格ではなく価値で勝負することです。メーカーであれば研究開発、サービス業ならば新サービス開発に注力し、他社に真似されない、他社に負けないモノ・サービスを創りましょう。そして、それらを適正な価格で販売し、得た利益を従業員、取引先、次の研究開発に分配し、好循環を創っていければ強いです。そのことが国全体に広がり、1人当たりGDPもアップしていくと思います。

 

ゴールデンウィークも中盤、皆様いかがお過ごしでしょうか。

私の通勤ルート上に『シャトレーゼ』というスイーツ屋さんがありますが、ゴールデンウィークも駐車場は車であふれていました。人気の秘密は「安くて美味しい」こと。定番のイチゴショートケーキは200円台で、大手チェーン店より100円程安かったりします。

 

私は常々、中小企業は低価格戦略に走るべきでないと申し上げています。価格を継続的に強みにできる経営資源が大企業に比べて乏しく、低価格販売により従業員給料や納入会社の仕入価格が犠牲となり、彼らの心が離れてしまうからです。

シャトレーゼはそのような考え方をはるかに圧倒する戦略で成長しました。甲府でお菓子屋さんとして創業し、「美味しい商品」を、「圧倒的な安さ」で提供したいというこだわりを持って拡大し、今では年商500億にもなります。その低価格を可能にしたのは、徹底した製造自動化、スイーツを大量生産するマシンを自社で開発し、また、百貨店などの家賃の高い場所には出店せず、全て低コストのロードサイドで出店し、そして甲府盆地の近隣農家から新鮮食材を調達して集中生産するという、徹底した戦略を実行してきました。低価格を継続的に強みに出来るベースとなる資産を創っていったのですね。

 

ちなみに白州工場(山梨県北杜市)は無料で工場見学ができ、アイス食べ放題だそうです。GWは大混雑のようなので、機会を見つけて行ってみたいと思います。

「レムソンズ」。東京スカイツリーの中にある大人気のアイスクリーム店です。セルフサービスでアイスを盛り付け、盛った分だけ量り売りをするという斬新なお店です。店舗デザインも斬新で、カラフルで大きなコンテナを巧みに使い、顧客を惹きつけています。首都圏で4店舗を出店していますが、このお店の開発者さんは、何と高級バーガーの「フレッシュネスバーガー」、出来立てお弁当の「ほっかほっか亭」、ワンコインピザの「ピザ・フォルノ・カフェ」の全ての創業者でもあります。

 

次々と新しい業態を生み出すこの方はさぞかし天性のセンスがあるのだろうと思ってしまいますが、実は見えないところでセンスを磨いています。斬新なアイディアを発想したり、デザインセンスをアップさせるために、毎晩仕事の後帰宅してから、海外映画を3本以上観るそうです。建築物や洋服などのデザインに注目して、早送りで見ているそうですが、早送りで見てもストーリーもちゃんと頭に入ってくるそうです。「センスがないから諦める」のでなく、こうやって日々センスを磨く努力をしている人が成功するんだなと思ってしまいました。

先週のある日、終日事務所勤務の日があったのですが、やらなければならない仕事が積み重なり、「あれもやらなきゃ、これもしないと」と・・・、結局全て中途半端でその日が終わってしまいました・・・。これはいかんと思い、コビー博士のベストセラー『7つの習慣』で紹介されていた時間管理術を思い返しました。

 

ご存知の方も多いかもしれませんが、重要度と緊急度でマトリクスを作って、抱えている仕事を①重要かつ緊急、②重要だが緊急でない、③重要でないが緊急、④重要でも緊急でもない、4つに分類します。中でも②の重要だか緊急でない仕事を重視すべきと言われており、私もそう思います。なぜなら、①の重要かつ緊急の仕事の中には、クレーム対応など、事前対策が十分でなかったために対応せざるを得なくなった仕事が結構あるからです。

 

この、②の重要だが緊急でない仕事として、例えば、経営戦略立案、商品開発、人財育成、安全対策、ファン顧客づくりなどがあります。これらを先延ばしにしてしまってはいませんか?私もいま一度仕事の優先順位を整理してみようかと思いました。

たった今、世界中で最も大きなゴルフの大会であるマスターズが幕を閉じました。日本の松山英樹選手は最終日の今日、首位と2打差の3位からのスタートで日本人初の優勝が期待されましたが、前半で崩れてしまい残念ながら優勝できませんでした。

 

私も朝3時から応援していたのですが、ゴルフと経営って多くの共通点があるなと感じながら観ていました。中でも、「数値目標を設定し、状況に応じて軌道修正をしながらマネジメントすることが重要である」という点は非常に似通っています。

 

松山選手は、今日の前半で3オーバーを叩いてしまいましたが、そこで目標を切り替えたんだと思います。ハーフターンで軌道修正をし、後半は2アンダー、最終的にトップテンに入りました。素晴らしいです。

 

よくゴルフは18ホールを3ホールずつに分けて数値マネジメントをすることが望ましいと言われます。経営においても、年間計画を3ヶ月ごとの四半期、さらに1ヶ月ごとの月次に落とし込んで、タイムリーに予実分析、軌道修正していくことが重要です。来年の松山選手の優勝に期待しましょう。

新年度になりました!いきなりですが、経営の目的は何だと思いますか?

「利益最大化」ではありません。「社員を幸せにすること」、そしてそのことを通じて地域や社会に貢献することです。利益最大化は社員を幸せにするための手段にすぎません。この目的と手段をはき違えてはいけません。

 

経営に限らず政治でも何でも、人間の営みは本来幸せな人生を送れるようにするためのものでなければその営みの意味はありません。この大原則を外してはなりません。

利益追求が目的化すると、社員に無理を強い、取引先を買い叩き、顧客を欺き、といった事態が起きかねません。

社員や取引先、顧客などの利害関係者を犠牲にして利益を出したとしても、必ず限界が来て皆が不幸になってしまいます。

そうならないよう、年度初めのこの時期に、経営の目的を再確認しましょう。そして、この目的を達成するために会社を永続させる必要がありますから、その手段としてバランスよく利益を追求していきましょう。