第84話 価格でなく価値で勝負!
前回の記事で圧倒的な低価格戦略で成功した会社をご紹介しましたが、まさに圧倒的といわれるほどの戦略とそれを実現する独自の経営資源がなければ成立しないので、総じて中小企業は低価格戦略に走るべきではないことは前回述べた通りです。
ところで、日本の1人当たりGDP(国内総生産)は世界で何位くらいだと思いますか?何と27位・・・。欧米諸国のみならず、アジア内でもシンガポールやブルネイなどよりも低いのです。その一つの要因に、過度な安売り競争が大きく影響していると思います。なかなかデフレから脱却できないのも、「安売りすれば売上が上がる」という幻想がまだ残っているからかもしれません。
安売り競争に陥らないためには、価格ではなく価値で勝負することです。メーカーであれば研究開発、サービス業ならば新サービス開発に注力し、他社に真似されない、他社に負けないモノ・サービスを創りましょう。そして、それらを適正な価格で販売し、得た利益を従業員、取引先、次の研究開発に分配し、好循環を創っていければ強いです。そのことが国全体に広がり、1人当たりGDPもアップしていくと思います。