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先日、富岡製糸場の記事を書きましたが、もう一つ、ご紹介したい製糸出身の会社があります。

下着メーカーの「グンゼ」。約120年前に京都で創業し、富岡製糸場と同じく繭から生糸を作る製糸業で隆盛を極めました。当初の社名は「郡是」。「国是」や「社是」などの言葉と同じで、郡の地場産業を強くするという意味を込めて社名が定められました。

 

「グンゼ=下着」というイメージがあると思いますが、売上に占める下着の割合は50%にすぎません。残りの50%はというと、

・もやしなどの野菜の包装袋(水滴がつかない特殊加工)

・タブレットの表面フィルム(透明電極加工)

・医療縫合補強材(繊維で培った技術を生かした、体内に吸収される手術時縫合補強材)

・医療再生血管(繊維の加工技術を生かしたメッシュ構造で、本物の血管を作り出す)

・ペットボトルに巻いてあるフィルム(フィルムを収縮させてどんな形状にもフィット)

・カニのパッキング(同上)

などなど。

 

創業者の波多野鶴吉氏の代から、「既存事業に安住している暇はない」との方針のもと、常に新しい事業展開を模索しているのです。実際に、1900年代初頭に化学繊維のレーヨンが爆発的に普及し、生糸の相場が急落したピンチの時にも会社は持ちこたえ、今に至るまで大きく成長しています。

 

中小企業では、グンゼのように新たな事業分野に次々とチャレンジしていくのは難しいですが、参考にすべきは、『グンゼの新規事業に共通している重要な点は、既存事業を「深堀り」しているということ。決して全く関係のない分野に飛び込んで行っているのではないということ』です。

中小企業にとっても、業績がいい時ほど危機感を持ち、常に「革新」の考えを持って経営をしていく大切さについて、非常に学ぶところの多い企業だと思います。